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ジョン・ウェインの最高傑作の一つ
『捜索者』
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ファンの間でジョン・ウェインと云えば『駅馬車』『リオ・ブラボー』 『黄色いリボン』の3つが上位人気3作品と云った処であろうか。 その代表格的作品に並ぶ作品が1956年ジョン・フォードと組んだ 『捜索者』である。 実は私は、ウェイン映画の中では、この作品が一番好き。 演出からカメラワーク迄全てが私好みで西部劇の中ででもこの 作品が一番かもしれない。 『捜索者』についてちょっくらコーナーを創ってみた。 |
捜索者The Searchers(1956年)(昭和31年)
| 製作 | メアリン・C・クーパー |
| 監督 | ジョン・フォード |
| 脚本 | フランク・S・ニュージェント |
| 原作 | アラン・L・メィ |
| 音楽 | スタン・ジョーンズ(メインタイトル) |
| マックス・スタイナー | |
| 撮影 | ウィントン・C・ホック |
| 出演 | イーサン・エドワーズ・・・・・・・・・・・ジョン・ウェイン Ethan Edwards John Wayne |
| マーティン・ポーリー・・・・・・・・・・・ジェフリー・ハンター Martin Pawley Jeffrey Hunter |
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| 成長したデビィ・・・・・・・・・・・・・・・ナタリー・ウッド Debbie Edwards (older) Natalie Wood |
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| 向う傷酋長・・・・・・・・・・・・・・・・・・ヘンリー・ブランドン Chief Cicatrice (Scar) Henry Brandon |
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| ローリー・ジョーゲッセン・・・・・・・ベラ・マイルズ Laurie Jorgensen Vera Miles |
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| コマンチ族“ルーク”・・・・・・・・・・Beulah Archuletta Wild Goose Flying in the Night Sky |
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| チャーリー・マッコリー・・・・・・・・ケン・カーチス Charlie McCorry Ken Curtis |
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| モーズ・ハーパー・・・・・・・・・・・・ハンク・ワーデン Mose Harper Hank Worden |
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| ブラッド・ジョーゲッセン・・・・・・・ハリー・ケリーjr Brad Jorgensen Harry Carey Jr. |
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| ラーズ・ジョーゲッセン・・・・・・・・ジョン・クォーレン Lars Jorgensen John Qualen |
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| ミセス・ジョーゲッセン・・・・・・・・オリーブ・ケリー Mrs. Jorgensen Olive Carey |
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| アーロン・エドワーズ・・・・・・・・・ウォルター・コイ Aaron Edwards Walter Coy |
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| マーサ・エドワーズ・・・・・・・・・・ドロシー・ジョーダン Martha Edwards Dorothy Jordan |
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| 幼少の頃のデビィ・・・・・・・・・・・ラナ・ウッド Debbie Edwards (younger) Lana Wood |
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| グリーン少尉・・・・・・・・・・・・・・・パトリック・ウェイン Lieutenant Greenhill Patrick Wayne |
ストーリー
| 南北戦争が終結した3年後のテキサス。南軍に従事していた元イーサン・エドワーズ中尉は、 兄アーロン一家の元に立ち寄る。戦争が終結しての3年間イーサンが何をやっていたのかは 判らないが、刻印の無い硬貨などから裏家業で糊口を凌いでいた様だ。 牧場主の間でインディアンによる牛泥棒事件が多発していた。 現場検証と追跡の為向かうイーサン達一行。ほどなくしてインディアンの中でも最も開拓者達 に恐れられている“コマンチ族”の仕業だと判明した。 追跡していた一行が留守の間にイーサンの兄一家がコマンチ族によって惨殺された。 兄アーロン、兄嫁マーサ、甥は既に虐殺された後で小屋は焼き払われていた。 2人の姪は連れ去られた様だった。 イーサンは、昔自分が拾ってきたインディアンと白人の混血青年マーティン(ジェフリーハンター) とコマンチ族に連れ去られた姪の婚約者のブラッド(ハリー・ケリーjr)を従えて追跡を試みる。 しかし時既に遅くブラッドの婚約者は殺された後だった。 怒り狂い部族のティピーに向かってライフルを携え突っ込んでいくブラッド。 銃声が数発響き渡ったのを最後にブラッドの消息は途絶えた。 残る人質は幼いデビーのみ。 残虐非道なコマンチ族と云えど幼い少女にまで手はかけないであろうと云う僅かな希望を頼りに イーサンとマーティンの追跡の旅が始まった。 劇中を通して描かれる凄まじいインディアン憎悪描写。 捜索の旅が始まって何年もの年月が経った。インディアンとの物物交換をしながら、また強盗に 寝込みを襲われながらも遂に手掛かりを掴んだ。 ディビーを連れたインディアン一団は“ナイヤキ・コマンチ族”そして酋長の名前は“向う傷”。 今すぐに殺したい程の憎悪を堪えながら彼等に近づくイーサンとマーティン。 そして酋長のティピーの中に14歳になったディビーを遂に発見! 必死で家に戻る事を説得しようとするマーティン。 しかしディビイは答える。『私は、もはやコマンチ族。私の事は、もう構わないで帰って。』と。 イーサンは、遂に発見したディビーをもインディアン憎悪の対象としてライフルの銃口を向ける。 インディアンの不意打ちでイーサンは矢で肩を打ち抜かれ、辛くもディビーは生き長らえた。 イーサンが復讐の為に訪れた事を最初から“向こう傷”酋長は判っていたのだった。 5年ぶりの地元に戻ってきたイーサンとマーティン。 テキサス守備隊を率いて最後の討伐及びデビィ救出作戦が決行された。 インディアンを討伐する脇でイーサンは、再びインディアンと化した我が姪を手に掛けようとする 追い詰めるイーサン。 成長したデビィを幼い頃の様に抱きかかえたイーサンに人間の感情が戻った。 『さあ、家に帰ろう・・・・』 全てが解決した。ディビーは白人の社会に戻り、マーティンは恋人と共に手を取り合って去って 行く。 イーサンだけは、再び荒野を目指してさまよい続けて行く。 |
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解説
| 昨今、インディアン像が一般に知られる様になり、この手の白人=善 インディアン=悪と云った 映画はもはや絶滅してしまった中でこの映画だけは、絵空事のインディアン像と判っていながら もとても楽しめる。 インディアンの歴史は、白人達による虐殺と迫害と追放の悲劇の歴史が殆どだったからである。 実際にインディアンが白人の村を襲ったという歴史的史実は、とても少ない。 ここらへんのモデルは、ジェロニモ率いるチリカウアアパッチ族がメキシコ周辺の開拓者村を襲撃 していた史実かも知れない。 ジョン・ウェインとジェフリー・ハンターだけでなく、カメラワーク、演出、背景、など随所に素晴ら しい描写が散りばめられている。 ジョン・フォードの“縄張り”でもあるモニュメント・バレイの美しさ。この地域は『駅馬車』でも有名で あるが『駅馬車』のモノクロの“良さ”が判るまでには至っていないのでこのカラーのモニュメントバ レイの美しさに目を見張る。 ジョン・ウェインは、それまでの雄雄しい西部男のイメージを覆すような“偏屈男”を見事に演じた。 劇中インディアン憎しの描写は、色々とあるが、冒頭のシーンで一行とインディアン追跡のシーン の中で途中で行き倒れとなったインディアン戦死の遺体を発見する。 ウェインは、拳銃で遺体の両眼を撃ちぬく。 『奴等の伝説では、両目を奪われた者は、極楽浄土できなく、永遠に闇をさまよう』というモノで、 その表情が、唇を歪め、半ば楽しそうに行う演技に“ゾッ”とする程のモノがあった。 共演のハリー・ケリーjrは、後に自伝『ジョン・フォードの旗の下』で語る。 『デュークは、撮影の合間も常に“イーサン・エドワーズ”だった』と。 このハリー・ケリーjrは、ジョン・フォードの育ての親(監督としての)でもあるハリー・ケリーの息子 であり、ハリー・ケリーは、サイレント時代の『シャイアン・ハリーシリーズ』の大スターだった。 また、劇中では母親であるオリーブ・ケリーと母子役で共演している。 “向こう傷”酋長のヘンリー・ブランドンは、この『捜索者』の他にも『馬上の2人』(1961年)でも コマンチ族酋長として熱演している。 コマンチ族に浚われインディアンとして育てられてしまったデビィ役には当時14歳だったナタリー ウッドが演じる。このジョン・ウェインの姪役は、二人一役で幼少の頃を演じるのは、ナタリー・ ウッドの実の妹のラナ・ウッドである。姉妹だけにさすがに良く似ていた。 ナタリー・ウッドのもう一つの代表作は、この4年後の『ウェストサイド物語』で“マリア”役で清らか な歌声を披露している。 |